vol.06 陸前高田 : 取材紀行
2015 年 09 月 11 日
第26班 8月 岩手県陸前高田への訪問
今回、私たちは「ことづて 陸前高田編」の取材・制作のために現地を訪れました。
あいにくの曇り空でしたが、その分、覚悟していたほどの暑さはなく、むしろ快適な気候でした。
花巻空港から陸前高田に続く山道は、窓を閉めていても蝉の鳴き声がよく聞こえるほど。
それをきっかけに車中では、子供の頃につかまえた昆虫の大きさや珍しさの自慢話で盛り上がりました。北海道も自然が豊かですが、東北のそれはまた違った感じがあり、景色を眺めているだけで1時間30分ほどの道中があっという間に感じられました。
震災から4年。陸前高田の今を伝えるために、10名の方々にお話を聞かせていただきました。
昨日まで当たり前にあったふるさとが一瞬にしてなくなってしまうこと。
地域の文化や風習、そこに住んでいた人々のつながり。本当の意味での復興とは...
つらい気持ちや悲しみを抱えながら、思いやりと感謝の心を持ち一生懸命前に進もうと
している姿勢にたくさんの感銘を受けました。
仕事終わりに居酒屋や飲食店が並ぶ仮設店舗の前で、どのお店に入ろうかと迷っていたら、
「どっか探してるの?もし良かったら一緒に飲む?」と、トイレのため外に出てきたお客さんの一人に声をかけられました。
地元のおししい食べ物と日本酒をいただきながら、お店のマスターも交えて当時の話やこれまでの話を聞かせてもらいました。市内を一望できる展望台から見た、海と山とまちのコントラストがとても美しく、とても心が癒やされました。
ふるさと三陸オリジナル丼グランプリで最優秀賞を受賞した、タコ丼も食べてきました。
煮ダコと揚げタコの2種類のタコがのっているのですが、揚げタコのたれの甘塩っぱい味付けが、いい意味ですごく予想外!・・笑
北海道では見かけないエゾイシカゲのお寿司など、今が旬の海の幸も堪能しました。
また、「冷やしナポリタンはじめました」という気になる看板も見つけちゃいました。どれもとってもおいしかったです!
人口は減少しているものの、ここ数年20代・30代の人口の割合が増えてきているという話を聞きました。少しずつではありますが、学校を卒業した後、県外に出た人が戻ってきたりボランティアや支援で滞在していた人がこの地域の魅力やそこに住む人たちのあたたかさに惹かれ、定住したりしているそうです。震災前の生活はまだ取り戻せていないという現実がある一方、少しずつ、良くなっていることや変わっている現実もあるということ。
そこに住み、生きる人たちの話を聞いて、これだけの大きな災害があったこと、そして復興のためにたゆまぬ努力を続けている人たちがいることを私たちはぜったいに忘れてはいけないと改めて思いました。
取材にご協力いただいたみなさん、訪問先でお会いしたみなさん、ほんとうにありがとうございました。
8月某日 ことづてvol6 陸前高田取材チーム
小冊子ことづて vol6 陸前高田編は、10月下旬に発行予定です。
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