vol.07 福島 : 取材紀行
2017 年 02 月 16 日
第29班・30班 福島県福島市、二本松市、浪江町への訪問
小冊子ことづて「福島再訪」の制作のため、2016年9月末と11月初めに福島県福島市、二本松市、浪江町を訪れました。
北海道アルバイト情報社の被災地を訪れての応援活動も、今回の福島県で30回を迎えましたが、私個人としては初めての福島県でした。福島どころか東北の地に足を運ぶのも、中学時代の修学旅行とその後仙台に一度行って以来、かれこれ16〜18年ぶりでした(国内・国外問わず旅行は大好で、アフリカや南米など数多くの地を訪れてきましたが、東北には札幌から近いというのもあって中々足が向かわず)。
初めて訪れた福島の地、福島市と二本松市に2回の取材で計6泊しましたが、趣味のジョギングで早朝街中をランしたり、取材の合間に街歩きをする程度では、震災の爪痕を感じることはほとんどなく、「阿武隈川」は豊平川より悠々と、「信夫三山」は円山よりも雄大でした。
取材はとてもタイトだったのですが、その合間に立ち寄ったところなど、また是非来たいと思ったオススメのところをここでいくつかご紹介したいと思います。
<1.福島市飯坂温泉>
福島市街から30〜40分で行ける温泉街。「福島の奥座敷」の異名を持ちヤマトタケル伝説にも登場する古湯で2世紀頃からあるらしいです。取材の合間ということで残念ながら温泉に肩まで浸かることはできませんでしたが、江戸時代から続いていた豪農・豪商の旧家を補修、復元した「旧堀切邸」で、手湯足湯には浸かれました。北海道に住む身としては、「札幌の奥座敷 定山渓」では味わえない、歴史ある街並み雰囲気、お湯でした。
(ことづて福島再訪に登場する大堀相馬焼協同組合 陶芸の杜おおぼり 二本松工房の五藤かおりさんは二本松市の岳温泉がとてもいいですよ!とオススメしてくれました)
<2.福島市花見山公園>
ここはことづて福島再訪でNPO花見山を守る会 高橋真一さんを取材した場所なのですが、前述の通り取材は2016年秋でしたので、髙橋さん取材中、施設内至る所に貼ってあった「花見山」を紹介する桜満開のポスターや写真に目がいきました。コレはその季節に来ないとダメでしょ!と思いました。それくらい圧巻です(是非花見山で画像検索してください!)。髙橋さん曰く「桜のシーズンは山が崩れるんじゃないか!と思うほどの人出ですよ」とのこと!
<3.福島市の餃子>
円盤餃子をはじめ見た目も味も各店個性があって、是非食べ比べして欲しいです。6泊したとはいえ、毎朝昼晩餃子というわけにもいかないので、4店舗ほどしか行っておりませんが、どれもとても美味しかったです。個人的には「川鳥」さんが、普段食べる餃子と全然違い外はカリッ中フワフワで大好きです。また店主もとても魅力(個性)的です。是非ご自身でご賞味いやご対面ください。
<4.新幹線>
実は初回の取材が日曜夜の福島入りだったのですが、その前日土曜日を利用して札幌からJR在来線、新幹線を乗り継ぎ秋田観光をしたのち日曜夜に福島に入りました。土曜朝6時52分の札幌駅発「スーパー北斗4号」から新函館北斗で「はやぶさ18号」、盛岡から「こまち17号」に乗り継ぎ15時04分秋田に到着しました。ちなみに飛行機ならJAL2821便で11時25分には秋田空港です。時間だけを比べると飛行機に軍配ですが、初めて乗った北海道新幹線や、盛岡駅で見た「はやぶさ」と「こまち」の連結など、鉄オタでなくとも興奮します。なくなりかけた少年心を呼び起こさせるには充分な鉄道旅でした。また日曜夜の盛岡、福島間は254キロと札幌函館間くらいあるのですが、新幹線だとたった1時間30分程なのも新幹線が身近にない道民としてはビックリしました(ことづてに登場する、ふくしま観光復興支援センター 佐藤さんは、郡山の自宅から福島市の職場まで新幹線通勤だそうです!本州って感じですよね)。
<5.浪江町>
最後にご紹介したいのは浪江町です。2017年2月現在、まだここに人が住むことはできません。2017年3月31日に避難指示解除の予定ですが現時点ではまだわかりません。同町の住民でない私たちは立ち入れないところも沢山ありますが、取材した「まち・なみ・まるしぇ」内の「ミッセなみえ」など、町外の人でも自由に立ち入れる施設もあります。朽ち果てた商店や住居が点在しているのも事実です。海岸沿いはガレキの山以外何もなく荒涼とした景色です。訪れたのは日曜日だったため、除染を行う作業員の姿もありませんので、街中に人はいませんでした。ただ「まち・なみ・まるしぇ」に隣接する浪江町役場の方々をはじめ、この町にもう一度以前のような活気を取り戻そうと、東奔西走している方々が大勢いるのも事実です。避難指示解除が迫る今の浪江町でも、解除後の明日の浪江町でも、この国でこの町で起きている事を、自分の目で見て感じることはとても大切ではないかと思います。
個人的な2017年東北再訪ですが、できれば10月1日前後に行きたいと思っています。その訳は今年の10月1日に第1回「東北・みやぎ復興マラソン2017」が開催されるからです。コース全域は東日本大震災の浸水域で、現在もそのほとんどは居住が困難な場所だそうです。復興応援と自身の趣味を合わせた最高の舞台だと勝手に思っています。ただ、当日は毎年出場している「札幌マラソン」とまるかぶりで、正直どちらを取るか悩んでいます。旅費、有休、家族の視線…。もうちょっと考えて決めたいと思います。
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