活動報告
2014 年 06 月 22 日
第23班 6月宮城県石巻市・雄勝・女川町への訪問
刷り上がったばかりの「ことづて」1700冊を持って宮城県入りした第23班4名。3・4月と取材で訪れた私にとっては非常に嬉しい再訪となります。これまで取材でお世話になった方を中心に「ことづて」をお届けにあがります。「きぼうのかね商店街」の皆さんもお変わりなく、商店街の風景が表紙となった「ことづて」によく見知った顔が出ているのを見て、「○○ちゃんも出てるね!!××さん、普段より随分と男前に写ってないかい?」などと言いながら喜んでくれました。
商店街の中にあるお茶屋さんでは、「ごくろうさんだね、よぐきたね。」と、美味しいお茶とお菓子を振る舞って頂き、70歳過ぎのご夫婦が、震災当時の様子を聞かせてくれました。
「ここまでは水は来ないだろう。多くの人がそう思った。そして逃げ遅れた多くの人が目の前で流されてしまった・・・。」
ご主人の店があった港周辺は商業ビルや銀行、市場が建ち並ぶ女川の中心部。その中心部からすぐの高台(高さ16メートル)にある病院の1F部分、195センチの高さまで押し寄せてきた津波は、ここまで逃げてきたご主人の車をあっという間にのみこみ、病院の1階では4名の人が亡くなったそうです。災害の爪痕はまだまだ残る女川の中心地では、あちこちに献花や手を合わせる関係者の姿が見られました。
訪問中は晴天にも恵まれ、ことづては飛ぶように地元の方の手に渡り、設置のお願いに行った先にはもう既に「ことづて」が置かれてあったりと、なんと二日間で1,000冊がなくなりました。
雄勝入りした私たちが楽しみにしていたのは、「てらっぱだげ」の千葉さんが作る蕎麦。
ことづてをお渡ししたあとは、お蕎麦を頂きながら行政方針の矛盾に対する思いや、震災後海底が洗われたことで海の美しさが戻ったことなどをお聞きしました。将来的にはここに10メートル近くのスーパー堤防が建設される予定だそうです。海とともに生きてきた地元の人にとって海が見えない雄勝湾はやるせない、そんな事もお聞きしました。
今回は、ことづてのお届けの他にも以前から交流のある石巻市内の小学校の校長先生より「閉校記念誌」の制作を検討しているという3つの小学校をご紹介頂き、私たちがお手伝い出来る事についてお話してきました。
震災が直接影響しての閉校や、年々生徒数が減少している上に震災で一気に減ってしまった為の閉校など、残念な事ですが、石巻・女川地区では震災が引き金となっての閉校が続いているようです。